2025-03-27
リズムとは、階層的なネジ巻き構造を持ったオルゴールのようなもの。巻き続けることで、概念化の視点が広がる
みなさんは、『ローゼンメイデン』という漫画/アニメをご存知でしょうか。
物語の冒頭、主人公は謎の存在から「巻きますか?巻きませんか?」と問いかけられます。印象的なシーンです。
実はこの問い、私たちにも常に問いかけられているのではないかと思います。
そしてそれに対応する概念こそが、これまでの記事で紹介してきた「リズム」なのです。
以前の記事では、**リズムとは「周期構造を持つもの」**と定義しました。
たとえば、1秒ごとの呼吸、1日ごとの日記などがそれに当たります。
このリズムをオルゴールに例えると、非常に理解しやすくなります。
オルゴールはネジを巻くことで音を奏でます。そしてネジが回り切ると、音は止まります。
もう一度音を鳴らすには、自らの手でネジを巻き直さなければなりません。
呼吸においては1秒ごとに、日記においては1日ごとに、意識的にリズムを維持する必要があります。
それを怠ると、オルゴールの音が止まるように、リズムは静かに失われていきます。
リズムは意識して巻き続けることで初めて、意味を持つのです。
リズムの特徴のひとつは、階層構造を持つことです。
1秒ごとのリズムが、1時間単位や1日単位のリズムと連動している——そんなイメージです。
これは、入れ子構造になっているオルゴールに似ています。 小さなオルゴールを巻き続けることで、より大きなオルゴールも自然と回り始めます。
たとえば、「呼吸を整えること」で一日が安定するようになったり、
「毎朝早起きすること」で1年間の目標を達成できたという体験談を耳にしたことがあるかもしれません。
こうした現象は、リズムが階層的に連動しているからこそ起きるものです。
リズムを巻き続けることで、ある日、突然自分が大きな視野を持っていることに気づく瞬間があります。
たとえば、
これらは、リズムを概念化する能力が育ってきた証拠です。
私たちは、自分自身のリズムを客観視し、階層的に理解できるようになります。
「巻きますか?巻きませんか?」という問いに、必ずしも「巻きます」と答える必要はありません。
ネジを巻くと決めたら、巻き続ける責任が生まれます。そしてそのネジはひとつだけではありません。
より大きなネジも、次々と巻き続ける必要が出てきます。
それでも巻き続けていく中で、
思考の抽象度が高まり、より深い概念化ができるようになっていきます。
この概念化の拡大こそが、人間が持つ知的喜びのひとつであり、
複雑な社会を生き抜くための本質的な能力だと私は考えています。
著者: 田丸ひろ